イギリスでミレーナを入れる方法・注意点

こんにちは、碧です!

今回は、イギリスでミレーナ(子宮内避妊システム、別名IUS)を入れた経験をもとに、その方法と注意点についてお話しします。

後で詳しくお話ししますが、ミレーナは子宮に直接挿入して避妊および生理の軽減を図る小さな装置のことで、一度入れると5年は効果が続きます。

日本では特別な事情がない限り保険適応外で3万円ほどかかりますが、イギリスでは何と診断や施術などが全てタダなのです。

私はミレーナの他にも、イギリスでモーニングアフターピル(緊急避妊薬)や低容量ピルを処方してもらった経験があります。

それらについては、また他の記事にまとめますので気になる方はぜひそちらもチェックしてしてみてくださいね!

目次

  1. ミレーナとは?IUSについてざっくり解説!
  2. イギリスでミレーナを入れる手順
  3. イギリスでミレーナを入れるメリット・デメリット

それでは行ってみましょう!

1.ミレーナとは?IUSについてざっくり解説!

ミレーナとは、子宮内避妊システムのことで別名をIUCと言います。

これは子宮に直接プラスチックや金属製の小さな器具を挿入する避妊方法です。

ミレーナでの避妊や生理痛対策の仕組みをわかりやすく流れをまとめるとこんな感じです。

ミレーナから黄体ホルモンがでる

その黄体ホルモンによって子宮内膜が厚くならず、受精卵が着床しにくくなる&子宮入り口付近の粘液の性質が変化し、精子が子宮に到達しにくくなる

受精と着床の確率が下がり、妊娠の確率も下がる&生理も軽くなるorなくなる

子宮内膜とは、子宮内の受精卵が着床し妊娠するための膜のことです。

ミレーナを装着すると子宮内膜が厚くなりにくいので、妊娠しなかった時に子宮内膜を毎月体の外に出すための生理(月経)がとても軽くなるor無くなるという効果もあります。

このミレーナという避妊方法、装着した場合の妊娠確率は0.2%(500人に1人)でとても高く、一度装着すれば最長で5年間は効果が続く優れものです。

日本では現在、過多月経や月経困難症などのいわゆる生理に関して改善すべき症状があると診断された場合のみ保険証適用でミレーナの装着が可能です。なので避妊目的でのミレーナ装着には保険証が適応されません。

ミレーナの装着や検診、抜去にかかる費用は合計で、保険適応の場合だいたい1万円〜2万円程度、保険適用外の場合が4万円〜5万円のようです。

また、クリニックによっては出産経験がない人へのミレーナ装着は行っていないこともあるようです。

値段やクリニックの方針に関しては、相談するクリニックによって変わってくるので一概には言えません。しかしざっと見た限り、生理に関して特に大きな問題のない人が日本で入れるにはなかなかにハードルが高そうですね。

他の避妊方法と同様に、ミレーナは副作用や入れる前に注意すべき点などがいくつかあります。なので実際に入れたいと考えている人は、クリニックで相談したり医療機関のウェブサイトで調べるなどより専門的な情報もしっかり確認するようにしてくださいね!

それでは、次にイギリスでミレーナを入れる場合はどのような流れで診察や施術が行われるのかお話しします!

2.イギリスでミレーナを入れる手順

手順はざっくりこんな感じ↓

  1. NHSで診察の予約を入れる。
  2. 診察とカウンセリングを受ける。
  3. 2で特に問題が無さそうだったら手術する日程を決める。
  4. 手術当日、予約している時間から2時間くらい前に痛み止めを飲んでおく。
  5. 手術を受けにクリニックに向かう。できれば友達や恋人も連れて行く。
  6. お医者さんと看護師さんに再度カウンセリングを受ける。
  7. 6で問題がなければ手術を受ける。
  8. 毎月1回は自分で装着が正常な位置にあるか確認する。

それぞれの手順について詳しく説明していきます。

1.イギリスでミレーナを入れるには、まずNHSで診察&カウンセリングを受ける必要があります。「避妊用のコイル(contraception coil)を入れたい」と言えばスムーズに予約を入れてくれると思います。

2.診察とカウンセリングは、今飲んでいる薬や体の状態、妊娠経験の有無などを聞かれます。簡単な問診なので、リラックスして答えれば大丈夫です。問題がなさそうだったらミレーナの仕組みやメリットやデメリットなどを説明されて、本当に入れたいか再度確認されます。

3.そこで特に問題なければ、装着手術を行うお医者さんと看護師さんと患者さんの予定が合う日で手術の予約を入れます。挿入手術には医師と看護師1人づつ揃っている必要があるので、その2人が揃う手術候補日をいくつか提示してされ、その中から自分の都合の良い日を選びます

4.手術当日は、軽く食事をとって痛み止めを飲むよう言われます。私も一応バファリンを一錠だけ飲んでいきました。

5.クリニックに向かう時、人によっては手術後に貧血や吐き気などで一人で帰宅できないことがあるため、恋人や友達に同伴してもらうことを勧められます。私はその日パートナーが大事な用事があって誰も一緒に行ける人がいなかったのですが、念のためパートナーにはいつでも電話に出られる状況にしておいてもらいました。

6.NHSのクリニックに着くと、まず再度カウンセリングを受けます。そこでまた心配なことはないかなど聞かれるので、気になることがあれば質問できます。

7.その後にいよいよ挿入手術。産婦人科でおなじみの両足を開いて座る椅子・ベッドにのり、リラックスするように言われます。手術自体は3分くらいであっという間に終わります。

ここで1つ心に留めておいてもらいたいことがあります。いざ挿入!というときになると看護師さんが手を握ってくれます。このとき恥ずかしがって手を縮こめず、しっかり握り返しましょう。なぜなら挿入される10秒弱の瞬間、冗談抜きで痛いからです。

私はもともと痛みに鈍く我慢強い方でもありましたが、それでもめーちゃめちゃ痛かったです。膣に冷たい金属が挿入されたと思った次の瞬間、下腹部に感じた内蔵をねじり切られるような激痛に思わず「ひっ」とか「うわぁ」みたいな変な声が出ました。

人の体とは不思議なもので、大きな痛みを受けたとき力を外に発散する方法がいくつかあると、その痛みが和らぐように感じるようです。看護師さんの手は彼らの個人的な優しさではなくしっかりとした理由があって差し出されるものです。なのでためらわずがっつり握ってしまうことをオススメします笑。

8.手術が済んだら少し休んで結構あっさり帰されます。その後は月1で自分で器具の位置を確認する以外、イギリスでは特に定期診断などを求められることはありません。器具の確認の仕方は専門機関のウェブサイトなどで詳細に紹介されているので、医師からの説明でわからなかった場合はしっかり調べるようにしましょう。

これまでミレーナの基礎情報についてお話ししてきましたが、ではわざわざ言葉が通じる日本ではなくイギリスで入れるメリットはなんでしょう?

次はイギリスでミレーナを入れるメリットとデメリットを、日本で入れる場合と比較してご紹介します!

3.イギリスでミレーナを入れるメリット・デメリット

まず、メリットから!

  • 診察、相談、装着、検診、抜去が全て無料
  • 最初の診断と相談から装着までが早い
  • 定期検診は特にないので、装着後問題がなければクリニックに行く必要がない
  • クリニックにて、装着前にミレーナを使いたい理由をほとんど聞かれない
  • 装着希望の理由は”避妊したい”でも”生理を軽くしたい”でもどちらでもOK

次にデメリットはこちら!

  • 英語で診察を受けたり相談をしなくてはならないので、最低限の英語力が必要
  • 担当医によってはちゃんと相談に乗ってくれないことがある
  • 装着手術が大雑把な可能性がある

このように2つの点を並べてみると、私個人的にはメリットの方が圧倒的に多い&デメリットが気にならないくらいメリットが多い気がします。

費用だけを取っても、本来日本では保険証を使っても1万円はかかるものを無料で装着できるのは大きいメリットのように感じます。

また普段の生理に関してほとんど問題ない私にとって、装着したい理由が深掘りされないイギリスのクリニックでの対応はとても安心しました。

逆にミレーナに興味がある人でも、英語力に自信がない人やミレーナの情報に不安があって丁寧に説明・相談して欲しいという人は、イギリスで装着するのを一旦考え直した方がいいかなと思います。

まとめ

さて今回は、イギリスでミレーナを入れる方法・注意点についてお話ししました。

一度入れてしまえば5年は有効で、自発的に避妊できる上に生理が軽くなるミレーナという避妊方法。

それを特別な理由なしに無料で入れることができるのは、イギリスの医療制度の魅力的な点です。

とは言えミレーナは副作用や定期的な管理など、100%安全で誰にでも使える万能な器具ではありません。

今イギリスにいる人やこれからイギリスに行く人でミレーナに興味がある人は、まず日本語で情報収集してみるといいかもしれません。

医学的なこと以外で何か不安なことやわからないことがありましたら答えられる範囲でお答えしますので、ぜひコメント欄で質問してくださいね!

それでは今日はこの辺で!

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